室生犀星の作品を知らなくても楽しめる観光スポット
2016年3月24日(木) | テーマ/北陸のイベント
来たる4月1日に公開される映画『蜜のあわれ』で金沢出身の作家・室生犀星(むろお・さいせい)が再び注目されています。金沢の「にし茶屋街」近くの『室生犀星記念館』では映画公開に合わせて、企画展『蜜のあはれ』が開催中です。映画で使用された衣裳や、撮影中の写真などが展示されていて、「映画鑑賞の前に来たかった」と言う人も来館されているとのこと。映画の衣裳に隠された演出も紹介されているので映画鑑賞後でも楽しめそうですよ! 企画展は2016年6月26日(日)までとなっています。
そして、この記念館には室生犀星作品を読んだことがない人でも楽しめる工夫が随所にありますので、未見の方や金沢を旅行で来られる方にもぜひおすすめしたいスポットです。「故郷の山や川に対する深い思い」、「小さな命、弱いものへの慈しみの心があふれる」と言われます、犀星の文学を展示全体で表現された、特別な空間だと思います。
【犀星と庭づくり】
玄関を入ってまず目につくのが豊富な水量の庭です。『庭をつくる人』といった本を出版するほどの庭好きな犀星。氏の自宅の庭にあった「つくばい(手洗鉢)」や「石塔」を移設して、現代風の庭がつくられています。実際の庭を建てものに取り入れられた工夫に感動しました。
【犀星と猫】
犀星の飼っていた猫のうち「ジイノ」と名付けられた猫は、犀星といっしょに火鉢で暖をとる姿が写真に残っています。この「ジイノ」がとても愛らしく、この写真をモチーフとしてつくられたオブジェがこの記念館に展示されています。ミュージアムショップにも「ジイノ」のグッズが置かれていますのでぜひチェックを!
室生犀星と猫のジイノ(室生犀星記念館写真提供)
室生犀星記念館に展示されているジイノ
【くつろげる空間】
『室生犀星記念館』の中は、くつろぐスペースが多いのですが、旅行で来館される人はもちろん、地元に暮らす人にとっても、くつろぎながら作品の世界を楽しめるというのは、とてもうれしいことです。映像や朗読CD、絵本なども展示されておりますので、思わず長居してしまいそうです・・。「にし茶屋街」、「長町武家屋敷」といった観光地に向かう途中にも立ち寄れる場所です。
ほかにも魅力がつまった『室生犀星記念館』。ぜひ現地でお楽しみください!
◆映画『蜜のあわれ』の石井岳龍監督と主演二階堂ふみさんの記者会見の様子はこちらをご覧ください。
◆室生犀星記念館
http://test.kanazawabiyori.com/shop/shop_1813.html
石川県金沢市千日町3-22
TEL076-245-1108
営/9:30~17:00(入館は16:30まで)
休/年末年始(12月29日~1月3日)、展示替期間
観覧料/一般300円、団体(20名以上)250円、65歳以上200円、高校生以下無料
P/5台
http://www.kanazawa-museum.jp/saisei/
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