歯科医師と歯科衛生士も認める 「クラプロックス」の歯ブラシ｜加藤歯科

6月4日は「むし歯予防デー」。6月4日～10日は「歯と口の健康週間」です。そこで今回は、全国の歯科医院でも販売されているスイスのプレミアムオーラルケアブランド「クラプロックス」の製品について歯科医師や歯科衛生士の方々にお話をうかがいました。

第3回　「マイクロスコープ」と勝負できる歯ブラシ

【編集者】 全ての診療室にマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を採用されているようですが、診療やメンテナンスは自費診療のみなのでしょうか。

【加藤院長】いえいえ、もちろん保険診療も行っています。診療件数としては保険診療の方が多いです。当院は先代理事長である父の代からの患者様も多く、インプラントや歯周治療、根管治療などを行う頻度も高かったので、肉眼では見ることが難しい口腔内の隅々までをしっかり診て、より精密に適格な処置ができるようマイクロスコープを導入しました。最初は、私の診療室にのみ設置していたのですが、そのうち、マイクロスコープを使っている私には見えているのに、歯科衛生士のクリーニング後に処置しきれていない汚れなどを発見してしまうことがストレスになってきて、それで思いきって全診療室に導入しました。



【編集者】 「クラプロックス」の歯ブラシについては、どのような評価をお持ちですか。

【加藤院長】 プラーク（歯垢）の除去効果は高いと思います。高密度に植毛されている「クーレンⓇ繊維」は1本1本の毛先がすべてラウンド加工されていますし、やわらかくて弾力性もあるので歯や歯肉にもやさしいです。当院では「CS5460」と「キッズ」の2種を採用しています。「キッズ」は柄の長さが「CS5460」より少しだけ短く、ヘッドも一回り小さいですが植毛本数も5500本あり、お子さんはもちろん成人女性でも遜色なく使用いただけます。小回りが利かせやすい分、取り扱いが簡単かもしれません。



【編集者】 どのような患者様に「クラプロックス」をおすすめされていますか。

【加藤院長】 当院では3ブランドの歯ブラシを採用しており、患者様の口腔の状態に合わせて歯科衛生士が歯ブラシを処方しています。「クラブロックス」はメンテナンスに通われている方はもちろん、インプラントや歯周病の治療中の方など、炎症状態の歯肉にもやさしく清浄効果も高いので、幅広い患者様に利用いただいています。

【編集者】 マイクロスコープでは、口腔内の衛生状況やブラッシングによる問題などを見つけやすいのでしょうか。

【加藤院長】 オーバーブラッシングにより歯や歯茎に傷がついている方や、歯茎が薄くなり歯肉退縮を起こしている方などは意外と多いです。ブラッシング圧だけが原因でないこともありますが、歯と歯茎の境目がくさび状にえぐられる「くさび状欠損」が生じている方もいます。歯周病や知覚過敏につながる可能性があるので適切な対処が求められますが、マイクロスコープでは早い段階で口腔内の問題に気付けることが利点だと思います。



【編集者】肉眼で見えないからと言って、そこに問題が無いわけではないですからね。ただ、セルフケアに問題があっても自覚症状がない場合は、患者様の行動を変えるのは難しいのではないでしょうか。

【加藤院長】 ブラッシングに問題がある場合は、歯科衛生士が患者様に適した歯ブラシを処方し、磨き方の指導も行いますが、最も効果的なのは、肉眼の最大20倍の視野で映し出される口腔内の問題点を、視覚情報として患者様と共有できることです。マイクロスコープにはiPhoneを接続してあり、口腔内の画像や動画は診療室のモニターでも確認できるようになっています。ですから、口腔内のどこにどのような問題があるのか納得した上で治療に臨んでいただけますし、正しいブラッシングにより症状が改善していく様子なども共有できるため、セルフケアのモチベーション維持にも繋がりやすいと思います。

【編集者】 歯科衛生士によるクリーニングやメンテナンスもマイクロスコープを使って行っているのでしょうか。

【加藤院長】 もちろんです。保険のメンテナンスも含めて全ての施術で使用しています。治療後にメンテナンスに移行される患者様も、定期的にメンテナンスに通って下さる患者様も、口腔内の状態や磨き残しの有無などを画像や動画でチェックできるのを楽しみにして下さっているようです。患者様が意欲的だと歯科衛生士のモチベーションも上がります。コロナ禍では患者数の数を絞り込まざるを得ませんでしたが、2020年に歯科衛生士の診療室を全室個室に改装し、改めてマイクロスコープを使った施術のトレーニングに取り組んでもらうことができたのは、振り返れば不幸中の幸いだったと思います。

【編集者】 「クラプロックス」の歯ブラシでセルフケアを行っている患者様の口腔内の状態はいかがでしょうか。

【加藤院長】 10人中9人は口腔の状態が改善されていると思います。もちろん、しっかり磨けているかどうかは「クラプロックス」の歯ブラシだけに左右されるものではなく、患者様の自己管理によるところも大きいのですが、メンテナンス時にマイクロスコープによってちゃんと磨けていることや歯肉の状態が改善していることなどが患者様と共有できるため、その後のセルフケアのモチベーションにも繋がっていると思います。



【編集者】 時間に余裕を持たせた診療アポイントも、セルフケアにより良い影響を与えているのではないでしょうか。

【加藤院長】 当院では精密な治療のため施術に時間をかけることを厭いません。マイクロスコープを使うことによって、自覚症状がないような小さな病変を見逃さずに、早期発見・早期治療を行っていくことは、患者様自身による丁寧なセルフケアにも繋がるように思います。治療でもメンテナンスでもセルフケアでも、スタッフと患者様が目的意識と情報を共有しながら、問題の解決や状態の維持管理に繋げていきたいと考えています。