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地元編集者ならではの切り口で、へぇ、そうだったのか、とか、くすっと笑えたりとか、 座談のネタになる話題をすくいあげていきます。
2019年11月7日(木) | テーマ/観光
絵画、デザイン、詩など様々な分野で活躍したマルチアーティスト竹久夢二(1884-1934)。その夢二のロマンティックな世界を表現するプロジェクト「キモノでおでかけ金沢さんぽ 竹久夢二スペシャルイベント」が今年初めて(2019年10月19日)開催されました。
会場は夢二の遺した作品や遺品などが展示される『金沢湯涌夢二館』(金沢市湯涌町)で、着物撮影会のほか朗読会やトークショーが行われましたのでレポートいたします! とくにレッドカーペットに着物美人が並ぶ姿は圧巻でした!! まずは朗読からスタートです。
朗読の息がぴったり!
当日朗読されたのは、夢二の詩「たもと」「つらつらつばき」、夢二の童話「夜」など。フリーアナウンサー・松岡理恵さんと金沢大学放送局Web-KURSの3人の息のあった朗読を聞き入りました。着物姿の人に読んでもらうと、作品のあたたかさをより深く感じました!
当日は撮影会も兼ねていたので、カメラを持つ人でにぎわいました。竹久夢二の描く独特の女性像は「夢二式美人」と呼ばれて、明治末から大正時代に一世を風靡しました。当時「夢二式」という言葉は美人の代名詞となったといいます。
夢二式美人の特徴
当日の着物は、夢二式美人とはどういうことかを考慮して、以下のようなことを心がけて選ばれたそうです。
・うつむきながら見上げる表情-視線の強さ
・ねじれた身体-不安定さ
・大きな手足-安定感
・柄を見せる衣装-ファッション性
・小道具-物語性
紋が入った格式の高い着物、型染めの小紋、柄の大きい訪問着などと小物や色づかいに気を配った着合わせがとても華やかで素敵でした。
夢二と着物について
金沢湯涌夢二館の太田館長は「夢二さんは、夢二と呼び捨てにできないんです。夢二さんののいいところは、自由で柔軟で虐げられている人々に、とてもあたたかい眼差しをくれる。そして、そういう絵が描ける方。彼の線は天才ですね。そういうところに惚れ込んでおります」とコメント。
さらに太田館長は「夢二さんは自分の感情を(絵の)モデルさんにのせて描く。線を描きながら形を探す方」と。着物と美人画については、「S字で、なよっとしてちょっと儚げ。誰か支えてくれないかしら、だけど芯は強い。その両面を持った女性として描くので着物が女性の感情表現にはうってつけだったのではないか」と夢二作品と着物についてもわかりやすく教えてもらいました。
着物のモデルは…
着物モデルとして参加したのは、事前に募集して集まった人たち。夢二で素敵な思い出をつくりたいと参加した人、夢二の世界が好きという人など。今回のイベントがきっかけで『金沢湯涌夢二館』にはじめて来たた人も。冠婚葬祭以外に着物を着る機会があるといいですね。
実は女性モデルの中に、夢二をイメージした男性モデルも登場して、さらに夢二の世界をつくりあげていましたよ!
あっという間に時間がすぎてしまい、夢二の美人画のすばらしさや着物の魅力を再認識する機会となりました。最後は出演者以外に、関係者ふくめての記念撮影です。来年もぜひ開催してほしいです!
動画版のレポートも公開しました!(2019年12月2日追記)
会場/金沢湯涌夢二館(『金沢日和』内の情報はこちら)
着付/金澤和装塾(http://kwasoj.blog.fc2.com/)
撮影/寺出 敏久(Instagram @toshissa)、有志カメラマン
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