
【編集長・佐々木の美味探訪-2-】能登牛ゴロゴロ!『ホテル金沢』が創業17周年を記念して、満を持してのホテルカレーを発表。


佐々木
こんにちは、金沢日和編集部・編集長の佐々木です。
年齢を重ねるごとに、もともとない恥じらいというものがほぼ底をついたことを感じる毎日です。目的地に向かう途中で石川テレビ「石川さんパレット」のメインアナウンサー秋末アナウンサーに遭遇し、半世紀生きた大人とは思えないテンションで「きゃー!秋末さーん」と飛びついてしまいました(実話)。そんな偶然エピソードもありながらのホテル金沢さんにお邪魔。
じつは以前、ランチビュッフェが評判と聞き予約を試みたものの、なかなか取れず…。その話をホテルの方にお伝えすると、「実は当日席もご用意してるんですよ」と教えてくださいました。「次回は突撃します!」と伝えると、「今後、わかりやすく案内できるよう改善を検討してみます」と誠実なお返事。好感度が高すぎました。
さて、そんなホテル金沢がこの春、創業17周年を迎えました。華々しくオープンしたのがもう17年前とは…。最近、光陰矢の如しと呟く毎日ですが、月日の流れの早さに驚きます。人生あっという間に終わりそう。その周年メニューとして発表されたのが、今回のお目当て『ホテル金沢能登牛カレー』です。お得なランチセットやランチビュッフェのメインメニューとしていただくことも、単品でオーダーすることも可能です。
■ 創業シェフの“マル秘ノート”から生まれた金沢のカレー
このカレーを生み出したのは、総料理長の小玉健二シェフ。シェフ歴50年以上、ホテル創業時から味を支え続けてきた重鎮です。
「地元の方への感謝を込めて、ホテルらしい一皿を」と、周年を機に構想されたこのカレー。打ち合わせの場で小玉シェフが取り出したのは、長年温めてきた“マル秘ノート”。その中で「ホテルらしさを託すなら」と提案されたのが、改善を重ねたカレーでした。そこにホテル金沢の「地産地消・素材へのこだわり」というテーマを重ねて完成したのがこの一皿です。
ホテルのカレーといえば、正統派クラシックホテルの「定番にして名物」の印象があります。“金沢の顔になる一皿を”という想いと、17年の歴史を込めて生まれたこのカレー。小玉シェフにしか作れない一品として、部外者ながら「顔としてこれに勝るものナシ!」と太鼓判を押したくなります。まさに、“満を持して”のカレーの誕生です。
■ 能登牛3塊。肉感しっかり、旨みじゅわっ
運ばれてきたのは、白いプレートに丁寧に盛り付けられたご飯とルー。そして目を引くのが、存在感たっぷりの能登牛の塊が3つ! 煮崩れせずしっかりとした肉感を保ちながら、噛めばほろほろとほどけて、口いっぱいに旨みが広がります。しかも使われているのは、首と肩の部位。旨みが濃く、じっくり煮込むことで真価を発揮する部位で、柔らかさとコク深さのバランスはこのカレーの魅力をしっかり支えています。上品さを保ちつつ、「お肉食べた!」という満足感もある、“肉で魅せる”ホテルカレーです。
■ 熟成スパイス、黄金ブイヨン。欧風カレーの極み
ルーは、香味野菜と32種類のスパイスを独自にブレンドしたカレー粉を炒めてローストし、香りを引き出したあと、数日間寝かせて熟成。ベースとなるのは、能登牛や国産鶏から取った黄金色のブイヨン。熟成ルーと丁寧に合わせ、さらに能登牛をほろほろになるまで煮込み、完成までに全工程1週間かかるという、手間ひまのかかった一品。
ひと口目はどろっと濃厚な口当たりで香味野菜の甘みが口の中に広がります。ふた口目以降、スパイスの複雑な香りが後をひきます。能登牛の旨みが溶け出した、深いコクと香ばしさがじわじわ追いかけてきて口に運ぶスプーンが止まりません。辛さはマイルドですが、シャープな辛味がしっかりと生きていて、香りと余韻がしっかり残る。まさに欧風カレーの極みです。
■ 金時草フリットで、金沢の個性が完成
そして仕上げには、加賀野菜「金時草(きんじそう)」のフリットがまたにくい。紫がかった葉の色が、ビジュアルのアクセントになり、香ばしさと地元らしさもプラス。
ちなみに、金時草の花言葉は「独創的」ってご存じでしたか? 葉に花言葉があるとは思いもしませんでしたが、伝統と新しさ、地元の誇りが一皿に表現された、“金沢らしいカレー”を象徴するような言葉だと深く納得。
■ 17円って、嘘でしょ?周年限定の衝撃価格
ちなみにこのカレー、なんと開業日限定で「17円」で提供されたことでも話題です(数量限定・予約制)。最初に金額を聞いた時、聞き返し、「ホテルの本格カレーが17円!?」と、思わず笑ってしまった私。「感謝を形に」「どうせやるなら驚きを」との思いから生まれた、周年イベント限定のサプライズ価格とはいえ、思い切りがよすぎます。これはSNSでも話題となり、告知から2日で予約は満席。当日は多くの来館客でにぎわい、ホテルの“ありがとう”がしっかり届いた一日になったそうです。もちろん、これは周年だからこそ実現できた特別な企画。
なのですが、いつでも「感謝を形に」「どうせやるなら驚きを」と思っていらっしゃる「ホテル金沢」さんです。現在、夏休みに向けた新たな企画も進行中で、「お子さまにも喜んでもらえるサプライズを」とのことで、次なる仕掛けにも期待が膨らみます。さすがに17円クラスを期待することはいたしません!でも「20周年にはどんな“とっておき”が飛び出すのか?」には期待してもよいかもしれません。いまから楽しみに待ちたいと思います。
【料金】
■ホテル金沢能登牛カレー
・単品2,000円(税込)
・ランチセット 2,000円(税込・ソフトドリンク付)
※追加料金700円でサラダブッフェもお付けいただけます
■DINING TSUZUMI(ダイニング ツヅミ)
住所/石川県金沢市堀川新町1−1 ホテル金沢1F
TEL/076-223-1201 (受付時間10:00~22:00)
営業時間/ランチタイム11:30〜14:30 (L.O. 14:00)
定休日/なし
席数/95席/個室1室(16名様まで可)
※個室チャージ5,000円(3時間利用)
※子供・ベビーカー入店可
駐車場/あり
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※掲載されている情報は、2025年5月以前に取材した内容です。時間の経過により実際と異なる場合があります。