金賞受賞のカレーパンが評判の「パンの朝顔」の人気の秘密とは。
2022年6月15日(水) | テーマ/エトセトラ

カレーパンに食パン、メロンパンや手作りの惣菜パンも。店内に入ると、いつでも焼きたてのよい香りが漂い、常時40種から50種のパンと、「いらっしゃいませ!」という明るい声が迎えてくれるのが『パンの朝顔』。小松の住宅地、少しわかりづらい場所にあるけれど、いつも常連で賑わう店主・吉野さん夫婦が営む小さなパン屋さんだ。
「誰が何度きても自分の好きなパンを選べるように」「家族みんなが笑顔で帰ってもらえるように」と、手間はかかるが少しずつ何度も焼き上げている。「高価な材料を使っているわけでも、契約農家から仕入れたような特別な野菜を使うわけでもありません。ただ間違いのない食材を使い、手をかけて、いつでも同じおいしさでお届けしたいと思っているんです」話すのはブーランジェの奥様。
真面目な二人の人柄に惹かれ日参するファンも多い。みているだけで楽しい気持ちになるインスタグラムも人気で、メッセージに届く「こんなパンを作ってほしい」とのリクエストに応えて定番化したメニューもあるという。にっこり顔が可愛いスマイルパンは見た瞬間、子供達に笑顔が溢れ、作っていてよかったと思う一品だそう。手作りの惣菜パンは、一つ食べるだけでも満腹になるボリュームで、男子学生のおやつに、ご高齢の方の昼食にと喜ばれている。「お客さまの顔を浮かべると、あの方にはこれを、あの子はこれが嬉しいかなと作りたいものが増えていくんです」と笑顔を見せる。
コロナ禍においては、大変なこともあった。いつも以上に清潔に配慮し、自分達も対策を徹底。4人も入ればいっぱいになってしまう規模のため、すぐに行列がつき外にお客を待たせたり、店内がいっぱいになのにも構わずお店に入ろうとするお客にはそれは困るということをお伝えしたりもしたそう。「うちが原因で誰かに迷惑をかけるわけにはいかない。私も必死だった分、口調が強くなった時もあったと思います。わかってくれる方がほとんどでしたが、中には怒って帰る方もいらっしゃって」。とはいえ、わかってもらえないのは自分の至らなさ。「何事も失敗ではなく経験に、の精神で、もっともっと、どんなお客にも喜ばれる店を目指します」と。コロナがきっかけで新サービスの「お取り寄せパンBOX」(3,000円)も開始。以前からの自分の好きなパンを孫や子供に送りたいという要望に加え、外出を控えたいという声が増えたことに応えたもの。この好評を受けて、その日残ってしまったパンを急冷して販売するお得なロスパン便も始める予定だ。
吉野さんのご母堂が営む、隣接する居酒屋「味処あさぶ」の分厚いだし巻きを挟んだ「だし巻きたまごサンド」や、史上初の東西カレーパングランプリ金賞受賞した同じくあさぶの牛すじをつかった「自家製牛すじ煮込みのカレーパン」で一躍有名になったが、今では、「朝顔、昼顔、夕顔の食パン」や、「あんバターサンド」、「塩パン」そして「惣菜パン」を目的に来店する人が増えた。「母の店、あさぶは大皿料理から好きなものを注文する気軽な居酒屋なんです。みなさんのために用意したものから、好きなものを選んでもらう。そのスタイルで、長く愛される店でありたいですね。味処の料理を使ったここでしか味わえないパンを作っていきたいですね」と楽しそうな吉野さん。気負わず、気取らず、楽しさが伝わるたくさんのパン。きっとお気に入りがみつかるはずだ。
■食パン(朝顔280円、昼顔280円、夕顔350円)、3種の食パン比べセット330円(朝顔、昼顔、夕顔各2枚入り)、高級生食パンよるがお540円、自家製牛すじ煮込みのカレーパン260円、あんバターサンド248円、だし巻きたまごのサンドイッチ850円(数量限定)、塩パン110円、とろけるなめらかな生プリン248円
■パンの朝顔
石川県小松市八幡癸125(『味処あさぶ』隣)
TEL/0761-47-1330
営業時間/9:00~18:00
定休日/日曜、第1・3月曜
駐車場/10台
・WEBサイト
・オンラインサイト
・Instagram
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