夏の白山は「花の名山」と呼ばれるほど、随所に美しい花が咲き誇る。７月中旬から８月上旬にかけては特に花の見頃と言われており、白山を代表する「クロユリ」や「ハクサンコザクラ」などの群生が、白山室堂周辺で間近で見られ、登山者はその美しさに息を飲むという。雪が溶け「白山の春」と呼ばれる頃には一斉に高山植物が咲き、８月後半からは、「イワギキョウ」や「ハクサントリカブト」など秋の花を見ることができる。季節を通して登山者の目を楽しませているのだ。霊峰白山は、信仰の対象として古くから崇められた山。信仰登拝の長い歴史を持ち、いくつもの登山コースが整備されており、登山初心者から上級者までレベルに応じた山歩きを楽しむ事ができる。

2023年5月24日には白山手取川ジオパークがユネスコ世界ジオパークに認定された。ジオパークとは地球科学的な価値を持つ遺産のことで、教育やツーリズムに活用しながら、持続可能な開発を進める地域認定プログラムを指す。霊峰白山を含む、この地域の地質遺産、自然資源、文化、歴史、産業など「地域の宝」が、世界的に貴重であることが正式に認められたということ。その「地域の宝」に触れるほどに白山の雄大な自然を知ることができるだろう。

この夏、霊峰白山を訪れて、その魅力を体感してみよう。

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