加賀のダ・ヴィンチ
2014年5月20日(火) | テーマ/金沢の雑学
大野弁吉を知っていますか? 歴史の表舞台に出てこないので、あまり知られていませんが、石川に縁のある幕末の天才発明家です。
なんでもこの人、京都に生まれ、長崎で蘭学を学び、天文学をはじめ、理化学、医学、算術、彫刻、絵画、写真、馬術、砲術までをマスター。とはいえ、富や名声にまったく無関心で、気が向かない仕事は一切せず、生涯の大半を自分のしたい発明に費やしたかなりの自由人。そして、妻の故郷のある金沢に移り住み、豪商・銭屋五兵衛のブレーンとして、好きなものだけを作って、気ままに暮らしていたらしいのです。
ちなみに、その破天荒かつ謎の多い生涯に魅せられてか、歴史愛好家の中では「加賀のダ・ヴィンチ」「加賀の平賀源内」として知られる、ちょっとした有名人。かつて、脚本・三谷幸喜のドラマ「竜馬におまかせ!」(主演・浜田雅功/1996年/日本テレビ系列)にて、家にビリヤード、コーヒー、タバコ、電話の設計図などがある「加賀国の発明家」としてマニアックに登場したのがこの弁吉さんです。
と、能書きはこの辺にして、そんな偉大なる発明家・大野弁吉の世界を存分に楽しめるスポットが金沢港・大野にある「からくり記念館」です。歴史マニアも、発明マニアも、からくりマニアも、もちろんフツーの人だって、老若男女、みんなが楽しめる全国的にもユニークな施設になっていますので、醤油づくりで有名な風情溢れる港町・大野の散策ついでにぜひ訪れてみて下さい。弁吉作のからくり人形もあり! 特にお子さん連れの方におすすめです。
石川県金沢港大野からくり記念館 http://www.ohno-karakuri.jp/
その他の同じテーマ記事
【金沢のお正月】金沢の正月に欠かせない占い系縁起菓子「辻占(つじうら)」
(写真提供:金沢市) 金沢のお正月にいただく和菓子の代表・福梅(ふくうめ)と並んで有名なのが「辻(続きを読む)
【金沢のお正月】福徳せんべい
2025年もあとわずか。イベントを一つひとつ終え、お正月準備も万全という方も多いのではないでしょうか(続きを読む)
【金沢のお正月】全国的に珍しい石川県の「紅白」鏡餅。
石川県民の多くは紅白の鏡餅を飾ります。そんなの当たり前でしょと思った県民の皆さん、実は全国的には上下(続きを読む)
【金沢のお正月】金沢のお正月に欠かせない祝菓「福梅(ふくうめ)」
12月になると、金沢近郊の和菓子店には正月の和菓子「福梅(ふくうめ)」が並びます。 毎年決まった店(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】火除地(ひよけち)とするために植えられた柿の木が由来!?『柿木畠振興会』
火事が多かった江戸時代、防火用の空地「火除地(ひよけち)」として植えられた柿の木が、この町名の由来と(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】約400年もの歴史を誇る中心街の一つ『竪町商店街振興組合』
竪町は金沢で約400年もの歴史を誇る中心街の一つ。全長430メートルの中央通りは「タテマチストリート(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】古さと新しさが調和した不思議な魅力を持つ『新竪町商店街』
レトロな雰囲気が漂う「新竪町商店街」。ここには骨董古美術品や異彩を放つギャラリー、若者に人気のこだわ(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】昭和の風情が残るレトロな外観の建物が立ち並ぶ『尾山神社前商店街』
加賀藩祖・前田利家公と正室おまつの方を祀る尾山神社。そのお膝元にある「尾山神社前商店街」は開設70余(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】日本三大名園の一つ・兼六園周辺で観光客をもてなす『金沢城兼六園商店会』
国の特別名勝に指定され、日本三大名園としても知られている兼六園。「金沢城兼六園商店会」は、そんな兼六(続きを読む)
【金沢の雑学・商店街編】街の歴史を知る老舗と、若き経営者の店が混在する『新天地商店街振興組合』
複合商業施設『片町きらら』の裏通りに位置し、片町繁華街の活況の一翼を担う「新天地商店街」。商店街設立(続きを読む)




















