7月1日に食べるもの
2014年6月26日(木) | テーマ/金沢の雑学

この季節、金沢の街のあちこちで見かけるのが「氷室まんじゅう」の文字。
「氷室(ひむろ)」というのは、冬に雪を詰めて夏まで雪氷を保存しておくための小屋です。
江戸時代、加賀藩は夏に氷室から雪氷を切り出し、飛脚を走らせ、旧暦6月1日(現在の7月1日)江戸の将軍家へ雪氷を献上したのだとか。
その際、道中の無事を祈って神社に氷室まんじゅうを供えたことが、この風習の由来だと言われています。
現代では、金沢の奥座敷・湯涌温泉の玉泉湖畔に氷室小屋が建てられており、毎年1月最終日曜に「氷室の仕込み」が行われ、毎年6月最終日曜に雪氷を切り出す「氷室開き」が開催されます。
ちなみに「氷室の仕込み」には一般参加が可能です!
「氷室まんじゅう」は「酒まんじゅう」を作るお店がほとんどで、当然のことながらお店によって皮の厚みや食感、酒粕の風味の強さ、あんこの味わいが異なります。
私は、酒粕の風味が濃厚なタイプが大好物です。
この季節、金沢にいらっしゃったら、ぜひ色々なお店の氷室まんじゅうを食べ比べてみてくださいね。
※写真は、明治21年(1888年)創業の老舗『越山甘清堂』さんの「氷室饅頭」です。
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