ツバメ総調査
2017年7月4日(火) | テーマ/金沢の雑学
梅雨入りし台風までやってきた7月初旬。少し前までは過ごしやすい気候だったのに、今年も猛暑になるのでしょうか。
さて、その過ごしやすい時期に石川県民なら一度は経験(いや一度だけかな)するのが「ふるさとのツバメ総調査」。ツバメの営巣状況を、石川県下で一斉に調査するという運動です。この任務を遂行するのが、県下の公立小学校の6年生。毎年5月10日~16日の1週間かけて自分たちの校区(石川県内では校下といいいますが)をまわって調査するのです。1972年から続く、石川県の小学校では伝統(?)行事です。
ツバメは渡り鳥。春から夏にかけて日本で繁殖活動と子育てを行い、冬は東南アジアへ移動します。その飛来で春の訪れを告げる鳥の一つなのです。エサは主に虫で、巣の材料は泥や草、そして巣の場所は人家の軒先など雨風をしのげる場所。ということで、昔から水田が多くて民家が程よくある地域は、ツバメにとって住みやすい場所というわけなのです。
人を怖がることは少なく、人家の軒先で巣の状況を観察できるので、地域で遊ぶ子どもたちが調査員としては適任というわけなのです。現在は、外遊びをしたり地域の人との交流の機会が減ったりという状況の中で、別の意味合いもでてきたようですが。。。
このツバメ調査、県全域で実施しているのは石川県だけらしいです。そのため、県外の友人に話したらビックリされたことがありました。当時は面倒だなぁと思った活動ですが、今となっては懐かしい思い出です。ツバメの糞が!!と憤る方もいらっしゃるようですが、自然が残っている地域なのだと大きな心でツバメたちを受け入れたいものですね。
写真は、お取引先の軒先で6月の半ばに見つけたツバメの巣。最初の家族は巣立ったそうで、今シーズンの2家族目だそうです。そうそう、ツバメは賢い鳥で、前のシーズンに居心地がよかった巣には戻ってくるそうです。
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