
【ちぃ散歩de石川発見-8-】蔵を改装したカフェ『喫茶室 長閑-nodoka-』で、里山の自然とひとり時間を堪能してきました。

コンセプトは「質素な贅沢を」。温かみのある写真と、丁寧に綴られた投稿に惹かれ、気になっていた方もいるのではないでしょうか。そのひとりが、私です。営業日と営業時間をチェックして、「今日なら行ける!」という瞬間を逃さず、ようやく行くことができました。

能美市鍋谷町に2025年12月19日にオープンした『喫茶室 長閑』は、店主の田中ご夫妻が自らの手で蔵をリノベートしたカフェ。木製の引き戸を少し力を込めて開けると、「こんにちは」の声が明るく出迎えてくれます。この日は奥様とスタッフさんのおふたりで営業していました。

お店は2階建て。1階でオーダーをしてから、靴を脱いで2階に上がるスタイルです。わくわくしながら階段を登っていくと、その広々とした空間に思わず「なんて素敵なの!」と、ひとりごとがこぼれます。

梁の見える天井、店主が親友と並んで塗ったという漆喰の壁、町内の方々から譲り受けた古道具やカゴ、各テーブルに活けられた季節の花々など、この空間を丁寧に作り上げてきたことが感じられます。
この日は幸運なことに、同店で人気の「おひとりさま席」が空いていました。以前訪れたという友人が、この席で刺繍をしながらカフェタイムを満喫したと聞き、私もぜひその席で過ごしたいと思っていたのです。

使い込まれた佇まいの木のテーブルと椅子、温かな色合いのスタンドライト、漆喰の壁には「福を包み、縁をつなぐ」という意味をもつ「ポシャギ」と呼ばれる布がかかっています。
目線を右上に向けると小さな窓から自然光が差し込み、ひとりでのんびりと過ごすにはちょうどいい明るさ。最高の「おこもり空間」です。
さて、今回オーダーしたのはこちら。

コーヒーは「長閑」ブレンド。コロンビア産の豆を中深煎りで仕上げた豊かな香りとコクが特徴の1杯です。苦すぎるコーヒーは苦手なのですが、舌に苦味が残りすぎることなく、最後の一口まで美味しくいただけました。

そしてコーヒーのお供に選んだのは、本日のおやつの「いちごのロールケーキ」。「本日のおやつ=その日にしか出会えない」という日替わりメニューに弱い私。きめの細かさが見た目でもわかるしっとりとしたスポンジ、甘さ控えめの生クリームと甘酸っぱい苺の組み合わせ。丁寧に作られたことがわかるものを食べたときって、身体がゆるみます。ロールケーキは厚みもあり、生クリームと苺もたっぷりと楽しめるので、15時のおやつにぴったりのサイズ感でした。
コーヒーとケーキを片手に、文庫本を読みながら過ごす時間。これ以上の「質素な贅沢」があるだろうかと、満足感のあるため息が自然に出てきました。

店内には、店主さんの遊び心がそこかしこに散りばめられています。
たまたま居合わせた2人組のお客さんが、「その本めくってみるといいよ」と教えてくださり手に取った「月のみくじ」。旧暦や月のめぐりをもとに綴られた本のかたちのおみくじだそうです。目を瞑ってパッと開いてみると、この日にぴったりの言葉と出会えました。どんな言葉が書かれていたのかは内緒です。

そして、おひとりさま席の机には「ある仕掛け」があります。机についている引き出しをそっと開けてみてください。思わず笑みがこぼれる、ステキなメッセージが隠されています。写真はあえて載せませんので、ぜひご自身の目で確認してみてくださいね。
「この場所でのんびりとくつろいでほしい」。そんな想いがギュッと詰まった空間には年を重ねた古道具と、新しいものが居心地良さそうに並んでいます。


オーダーした商品を持ってきてくださるときに「ごゆっくりお過ごしください」と声をかけてくれるおかげか、初めて来たのにどこか懐かしい感覚を覚えます。「こんな家に住みたいね」。そんな話し声が聞こえてくる、できれば秘密にしたい里山の喫茶室は、いろんな人に教えたくなるけれど、本音をいえば自分だけのお気に入りにしておきたい。そんな癒しのスポットなのでした。

◾️『喫茶室 長閑』のスポット記事は【こちら】から

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