小松の、もう一つの顔。
2016年2月16日(火) | テーマ/エトセトラ
先日、撮影の下見で小松市内をぐるぐると廻っていました。小松のイメージというと、空港があって石川県の空の玄関口の一つということだったり、お旅まつりに代表される町民の歌舞伎だったり。あるいは、小松うどんや塩やきそば、などなど。最近でいえば、天皇皇后両陛下がお越しになった植樹祭での「環境王国」のようなもの。あとは、意外にカヌーやボートなどの国内トップレベルの選手がいたりもします。
今回は上記のいずれとも違う内容での下見。何を見て回ったかというと「石」です。祖父の生家が石切り場に近かったことがあり、なんとなく親しみがある小松の「石」。
はじまりは現在の小松駅の東側、「八日市地方遺跡(ようかいちじかたいせき)」です。白山の噴火が活発だった古代、碧玉(へきぎょく)やオパールなどの宝石群をはじめ鉱脈、石材に用いられた良質の凝灰岩などが地中につくられたそうです。これらの様々な「石」を、宝飾品や古墳、あるいは城壁などに活用し発展してきました。近代になり、北陸の鉱山王と呼ばれた横山家や、現在のコマツの創業者である竹内明太郎らが鉱山経営に乗り出し、小松の鉄工業が発展していきます。
また、産業以外で、信仰の拠点としても「石」がキーワードになっています。小松の古刹『那谷寺』は別名「岩屋寺」。岩山に建立されていますね。あまり知られていないかもしれませんが、庭園にも瑪瑙や水晶などが配されています。
このほかにも、小松市は九谷焼の土の元になる陶石の産地でもあり、陶石から九谷の粘土を作る製土場が今も稼働しています。
興味がわいたら吉日! 今冬は雪が少ないからと、下見に出かけましたが。。。
那谷寺の奥の院である『那殿観音(なでんかんのん)』に向かおうとしたら、雪道で車ごと遭難しかけました。もう少し春めいてから出直すことにします。みなさんも雪道はナメないで。
写真は、小松の『荒俣峡』。大きな岩がゴロゴロしていて迫力があります。紅葉のスポットとしてのほうが有名ですね。山奥まで出かけなくても、「八日市地方遺跡」の出土品は『小松市埋蔵文化財センター』で見ることができますよ。
■小松市埋蔵文化財センター
■「珠玉と歩む物語」小松-こまつ石の文化の系譜(外部リンク)
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