【石川県の方言・金沢弁】「あたわり」
年が明けて第一回目のご紹介となる今回は、
新春にぴったりなのではないかと勝手に思う方言「あたわり」です。
あたわりとは運命や巡り合わせを意味する言葉で、
元は浄土真宗の教えから来ているとのことです。
全国的に使う言葉だと思っていたので、
北陸地方を中心に使う言葉だと知ったときはびっくりしました。
運命というよりは、天から一人一人に与えられた
使命や宿命というような意味合いが強いように思います。
考え方はひとそれぞれで、信仰も様々。
使っていながら、仏教由来の言葉だと思ってもいませんでしたが、
何か起きたときや自分の長所短所を「あたわり」と思うことは私には合っているようです。
この考え方に立つと、他者を妬むこともなく、初めての体験に怯むこともなくなっていきます。
私が忘れっぽいのも、領域外だと思う仕事が舞い込むのも
あたわりなんだなぁ、なんか意味があるんだろうと思うようになりました。
年を重ねて鈍くなった、考えるチカラが足りなくなった、という気もしなくもないですが。